留学体験談のこんなイベント
ある有名メーカーの経営企画部の人は「みんな日々の細かい業務に終われて、全体像で物事が考えられない。
上司はみんな上ばかり見て、ペコペコしているので、スジの悪い案件にもNOが言えない」とぼやいていました。
「ロジカルに考えてリスクがあることにNOを言うことは、プロフェッショナルの責任である」というのはまさにそのとおりですが、普通の企業に勤めている人で、上司にハッキリとNOを言える人はほとんどいないでしょう。 この点については、能力というよりは覚悟の問題だと思います。
プロフェッショナル・ファームでは「悪魔の弁護人になる」という行為のような、反対意見を言うことによって議論をより深めるということが奨励される雰囲気があります。 しかし、これは私が知る限りは一般的な企業には当てはまりません。
あなたがプロとしてNOを言うためには、2つの要素をきっちり述べる必要があります。 1つ目は「ロジカルにこういうリスクがあるので、その意見には賛成できない」と言うこと。
2つ目は「その意見に賛成できないのは、あなたや会社のために言っているのであって、自己保身のためではない」と言うことです。 覚悟としては「自分はプロであり、NOを言うことによって、ここにいられなくなっても信念を曲げることはできない。
そうなったら他に移ってバリューを出そう」と思えるかどうかです。 職業選択の自由度が高いことはプロフェッショナルのよいところです。
私はヘッドハンターではありませんが、転職が多かったせいか、人から転職の相談を受けることがよくあります。 しかし、相談してくる方は大抵は既に自分で方向性を決めており、後は背中を押して欲しいという方が多いように思えます。
私は自分の部下が会社を辞めたいと言ったときに引き止めたことが一度もありません。 「辞めたい」と言ってくるときには心は決まっているものだと、思っているからです。
初めての転職で「辞めるべきか留まるべきか」と悩むことは非常によくわかります。 プロフェッショナルの人的資本は、個別の組織に依存せず、持ち運び可能なものであるとはいえ、本当に異なった環境でやっていけるのかと不安になるのは人として当たり前でしょう。
しかしながらキャリアの転機において考えるべきことは、そう多くないように思えます。 人的資本の軸で考えて、自分の価値が向上すると信じられるのであれば、進めばよいでしょう。
ただ単に今の環境から逃げたいだけなら、どこかに移ってもうまくいかないでしょう。 誤解して欲しくないのですが、「楽しい環境」に移るのは良いことです。
私も含め日本のビジネスパーソンは「苦労は買ってでもしろ」ゃ「若いうちは修行」という感覚が強い気がします。 私は普通の人であれば損得勘定抜きで、楽しいこと、知的好奇心を満たすことをやっていると大きな価値をつくることができると,思っています。
そうでなければ、研究者や職人やアーテイストが手っ取り早く儲かりそうなことしかやらなくなるでしょう。 「今の会社は大きくて安定していて、知名度もあるし、でも自分なりのスキルは身に付かない気がしています。
転職したほうがよいのでしょうか?」という典型的な質問がありますが、「会社や上司がちゃんと一生面倒見てくれるのであればよいのではないですか」と私はお答えしています。 「なんとなく不安だから」という理由で収入源を変えてしまうのは、プロとしてリスクが把握できていないのではないでしょうか。
世の中に確実なものは何もありませんし、ほんの数十年の聞にビジネス環境も様変わりしています。 たとえば、1980年代のニューヨークでは、ありとあらゆる日系企業がマンハッタンにオフィスを構えており、なかでもジャパンマネーの強さを背景にした日系金融機関は、米国での有力なプレイヤーでした。
当時はそのうちマンハッタン中のピルが、日系企業に買われてしまうのではないかと言われていました。 そんなときに、興隆を極めていた日系金融機関から外資系金融機関に転職することは、当時の人に言わせれば「頭がおかしい」行為だったそうです。
その後、1990年代に入って長らく日本経済が低迷を続けたのは周知の事実ですが、ニューヨークに来ていた日系企業も撤退していき、今度は外資系資本による日本への投資が活発化していき、「頭がおかしい」と言われながら転職した人達は東京の外資系金融機関の幹部となっていったのです。 このように数十年単位で考えれば、環境は全く違ったものになっていますし、現在の変化のスピードは、もっと速いものになっています。
1998年に学生2人がアパートで創業したグーグルがこれだけの世界的企業になり、社会にインパクトを与えることになるとは当時の誰が想像できたでしょうか。 世界は確実に変化しています。
私は確実なもののない環境で、キャリアに責任を取れるのは自分だけだと思います。 プロフェッショナルであることには、その責任も含まれているのです。
私は自分の勤め先で、ある日突然、隣のチームがなくなったり、最近見ないなと思っていた人がクピになっていたりということを目にして、本当に怖いと思いました。 「どこでもどうにか食べていけるようにしよう」と、頭ではなく、ゾツとした心で感じたものです。
これは一例ですが、金融プロフェッショナルのキャリアの軸は、「商品」と「市場」の2つで考えることができます。 自分が扱っている「商品」か、または「市場」のどちらかがうまくいっていれば、それなりに成功していると言えるのです。
また「商品」と「市場」の両方がうまくいった場合は、大きな成功だと言えるでしょう。 そして「商品」と「市場」のどちらもうまくいかない場合はクピになります。
たとえば、個人でも海外で流行した商品やサービスを早い段階で日本に持ってきて、日本向けに研究し専門知識を持っておけば、いざ市場の波が来て、日本の顧客がその商品やサービスに関心を示した際には、専門家としてリターンを享受することができます。 企業経営の基本としても同様です。
企業が成長する場合は、2つの可能性が考えられます。 一つは市場の大きさは一定でも、他社のシェアを奪って成長する場合。
もう一つは企業の市場シェアは一定でも市場が成長しているので、市場の成長と一緒に企業の売上が伸びる場合です。 後者の場合は、企業がその市場にいることが重要であり、その市場にドメイン(事業領域)を持っていたために波に乗ることができるという状態です。
この考え方は自分の扱っている分野・商品にいつか市場の波が来るのか? それとも衰退していく分野なのか? または期せずして市場は盛り上がってしまったが、商品は誰でも扱えるコモデイティなので、今のうちに次の準備をしたほうがよいのか? といった考え方に応用できます。 このような軸で自分の人的資本力をポジショニングし、そのうえで不確実性を楽しむくらいの余裕を持つことが、自分のキャリアにプロとして責任を持つこととなります。
「経営者は孤独だ」ということがよく言われます。 社員に対して、自分が良かれと思うことが感謝されず、組織のためを、思ってしたことが大きな恨みを買うというようなことは日常茶飯事であり、トップであるがゆえに、誰にも相談できないことから孤独感が増していくのだと思います。
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しかしながらキャリアの転機において考えるべきことは、そう多くないように思えます。 人的資本の軸で考えて、自分の価値が向上すると信じられるのであれば、進めばよいでしょう。
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そうでなければ、研究者や職人やアーテイストが手っ取り早く儲かりそうなことしかやらなくなるでしょう。 「今の会社は大きくて安定していて、知名度もあるし、でも自分なりのスキルは身に付かない気がしています。
転職したほうがよいのでしょうか?」という典型的な質問がありますが、「会社や上司がちゃんと一生面倒見てくれるのであればよいのではないですか」と私はお答えしています。 「なんとなく不安だから」という理由で収入源を変えてしまうのは、プロとしてリスクが把握できていないのではないでしょうか。
世の中に確実なものは何もありませんし、ほんの数十年の聞にビジネス環境も様変わりしています。 たとえば、1980年代のニューヨークでは、ありとあらゆる日系企業がマンハッタンにオフィスを構えており、なかでもジャパンマネーの強さを背景にした日系金融機関は、米国での有力なプレイヤーでした。
当時はそのうちマンハッタン中のピルが、日系企業に買われてしまうのではないかと言われていました。 そんなときに、興隆を極めていた日系金融機関から外資系金融機関に転職することは、当時の人に言わせれば「頭がおかしい」行為だったそうです。
その後、1990年代に入って長らく日本経済が低迷を続けたのは周知の事実ですが、ニューヨークに来ていた日系企業も撤退していき、今度は外資系資本による日本への投資が活発化していき、「頭がおかしい」と言われながら転職した人達は東京の外資系金融機関の幹部となっていったのです。 このように数十年単位で考えれば、環境は全く違ったものになっていますし、現在の変化のスピードは、もっと速いものになっています。
1998年に学生2人がアパートで創業したグーグルがこれだけの世界的企業になり、社会にインパクトを与えることになるとは当時の誰が想像できたでしょうか。 世界は確実に変化しています。
私は確実なもののない環境で、キャリアに責任を取れるのは自分だけだと思います。 プロフェッショナルであることには、その責任も含まれているのです。
私は自分の勤め先で、ある日突然、隣のチームがなくなったり、最近見ないなと思っていた人がクピになっていたりということを目にして、本当に怖いと思いました。 「どこでもどうにか食べていけるようにしよう」と、頭ではなく、ゾツとした心で感じたものです。
これは一例ですが、金融プロフェッショナルのキャリアの軸は、「商品」と「市場」の2つで考えることができます。 自分が扱っている「商品」か、または「市場」のどちらかがうまくいっていれば、それなりに成功していると言えるのです。
また「商品」と「市場」の両方がうまくいった場合は、大きな成功だと言えるでしょう。 そして「商品」と「市場」のどちらもうまくいかない場合はクピになります。
たとえば、個人でも海外で流行した商品やサービスを早い段階で日本に持ってきて、日本向けに研究し専門知識を持っておけば、いざ市場の波が来て、日本の顧客がその商品やサービスに関心を示した際には、専門家としてリターンを享受することができます。 企業経営の基本としても同様です。
企業が成長する場合は、2つの可能性が考えられます。 一つは市場の大きさは一定でも、他社のシェアを奪って成長する場合。
もう一つは企業の市場シェアは一定でも市場が成長しているので、市場の成長と一緒に企業の売上が伸びる場合です。 後者の場合は、企業がその市場にいることが重要であり、その市場にドメイン(事業領域)を持っていたために波に乗ることができるという状態です。
この考え方は自分の扱っている分野・商品にいつか市場の波が来るのか? それとも衰退していく分野なのか? または期せずして市場は盛り上がってしまったが、商品は誰でも扱えるコモデイティなので、今のうちに次の準備をしたほうがよいのか? といった考え方に応用できます。 このような軸で自分の人的資本力をポジショニングし、そのうえで不確実性を楽しむくらいの余裕を持つことが、自分のキャリアにプロとして責任を持つこととなります。
「経営者は孤独だ」ということがよく言われます。 社員に対して、自分が良かれと思うことが感謝されず、組織のためを、思ってしたことが大きな恨みを買うというようなことは日常茶飯事であり、トップであるがゆえに、誰にも相談できないことから孤独感が増していくのだと思います。
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